作者: 金子さとり 先生
「海外で働くこと」、これが私の人生の夢でした。
大学時代は、様々な文化や人々に触れる事が好きで、よく海外旅行をしていました。次第に旅行の短期間ではなく、長期間住んで、より深く触れたい、知りたいと思うようになりました。縁があり、2か月前についに念願の夢が叶いました。
日本での仕事や平行しながらの語学は不安を残したまま出発の日になりました。「とりあえず、行ってみればなんとかなる、語学は住んで学んで行けばいい」そんな気持ちで行ったものの、予想以上に異国で過ごすことの大変さと楽しさを感じたこの2か月でした。
まず、シャンプーが買えません。文字を見てもこれがボディーソープなのか、リンスなのか、シャンプーなのかがわからないのです。お店に行っても写真がないと、それが飲み物なのか食べ物かもわかりません。食べ物だと分かっても何が入っているかは想像がつきません。辛い物が苦手なのですが、その食べ物が辛いかどうかもわかりません。語彙力がないと聞くこともできません。語学を伸ばさず出発してしまうと、日々、自分の選択ではなく「運」で過ごすことになってしまいます。
だからこそ、今、生徒を見ていると日本語の学習をして、日本に行く前に準備ができることがどれだけ素晴らしいことかと感じます。と同時に、生徒がこういった思いをしないようにしっかりと勉強させる必要があると感じています。
今まで、大変なことについて書きましたが、この2か月で学んだことがあります。言語や、文化や習慣、考え方の違いはあれど、同じように人間同士気持ちを通じることができるということです。今、言語の壁を感じることは非常に多いです。しかし、言葉が通じないながらも様々な人と心が通じ合ったと感じることがあります。学校の門番の人、よく行くお店の人、近所のおばさんなど、何も話はわからないけどでもお互いのことを気にかけて、お互い助け合っている、こんなに素晴らしい事はないと思います。だからこそ、もっと通じ合うために言語を学んで行きたいと思っています。また、生徒達にも、この経験を伝えていきたいです。
最後に日本の有名な曲の歌詞を紹介します。「きっとこの世界の共通言語は英語じゃなくて笑顔だと思う」今後も様々な人とのコミュニケーションを通して、人生を豊かにしていきたいと思います。
※写真は海外で知り合った人たちとの写真です